diary

海に感謝した夜

少し、振り返る。

7月13日。いつものように仕事が終わったあとに家の近くの堤防から釣りをしていたら「地球とは違う何かとんでもない大物が…竿が折れるかもまじでヤバイ!」と叫びそうになるほどの重たい引きがあり、それっぽく言うと、はじめて海と格闘した。今まで感じたことのない引きに、一体どれほどのビッグフィッシュが掛かったんだろうと期待に胸が高鳴った。


釣竿を買ったのは6月。メルカリでちょっと良い竿と、リールは「98ステラ」を中古で買った。釣り初心者にステラは早いでしょ!とツッコまれそうだけれど、竿もリールもとにかくかっこいと思えるデザインがなくて、その中でもかっこいいと思えた一つが「98ステラ」だった。なんで真っ黒のがないんだろうとか、単色のものがないんだろう、形はかっこいいのに…と、釣り道具になかなかビビっとくるものがなく、最終的には「早く釣りがしたい」という早る気持ちが勝ち、よく考えずにメルカリでちょうど安く出品されていたのを購入した。


1ヶ月ちょっとばかし釣りにハマって、少年のように毎日仕事終わりに海辺に行ってアジやカサゴやメバルを釣ったけれど、いつも同じ仕掛け、同じ時間帯、同じ気候、同じ場所でやっていたところで、今回のこの大きな引き。これまで味わったことがない種類の引き。リールも勢いよくジーという音を鳴らしながら回転し、糸が出ていく。そもそも上げることができんのかな、糸が切れるんじゃないかなとかソワソワしながらゆっくりリールをまくと、見えてきた魚は40センチを超えるイサキだった。40センチ程度で大騒ぎしてると笑われるけれど、いつも20センチくらいのカサゴを釣って喜んでいる身からすると、これはちょっとした事件だった。

イサキは家に帰ってすぐに捌き、刺身と塩焼きにして食べた。海に感謝した。

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