diary

井上青龍の記憶に触れる。

町政50年周年記念の式典に参列した宇多喜代子さんと木割大雄さんと、但馬屋で飲んだ。久しぶりの再会だった。

宇多さんは天才で、木割さんは誰とでも何処へでも渡り合える、なんでも相談できるおじいちゃん。

恐ろしいことに写真家、井上青龍と深い仲だった人で、井上青龍のことを「青龍」と呼び捨てにする。木割さんのなかにはまだ、井上青龍の生きていた頃の記憶がある。

そんな木割さんを、宇多さんは「アンタ」と呼ぶ。このふたりを前に一緒に酒が飲めることは、おそらくこの島に住んでいないとできなかったであろうし、住んでいないと一緒に酒を飲むことはできなかった。この島に居て、良かったと思った。

できればもっと、甘えたかった。

-diary
-