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おばあちゃんからの間違い電話

おばあちゃんの携帯電話には「あきひこ」で入っているから、おばあちゃんが誰かに電話をかけようとしたときに間違って、電話帳の名前で一番上にある僕に、よく間違い電話がかかってくる。定期的にかかってくるから確信犯のような気もするけど、開口一番でいつも「もしもしよう君」か「もしもししん君」と言うから、間違い電話なことは間違いない。

「よう君」も「しん君」もいとこだけど、僕ではない。だから、「違うよ、あきひこだよ」と伝えると、おばあちゃんから電話をかけてきたのに「あー、あきちゃん、どうした?」と切り返してくる。この、直前までの出来事を突然無かったことにする感じが、おばあちゃんらしくて良い。そう、おばあちゃんは根っからの天然キャラだ。

おばあちゃんの伝説は、言い出すとキリがない。一緒に暮らしているときは、毎日が笑いに溢れていた。その、一緒に暮らしていた時間を少しでも思い出せるから、間違い電話と言えど、優しい時間に感じるのかもしれない。

そういえば最近、おばあちゃんから間違い電話がかかってきていない。残念なことに、間違い電話しかかかってくることがないからなんとも言えないが、もうこの際なんでも良い。たまには声が聞きたい。じゃあ僕からかけようかと思っても、用もないにの電話をするのは、少し照れる。だからやっぱり、間違い電話くらいがちょうど良い。

※写真は8年前に撮影。後ろの建物は解体されて、空き地になっている。


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